GoogleCloudを利用開始手続きを行ったら、次はプロジェクトを作成する事から始めます。
このページでは、GoogleCloudにおける「プロジェクトの役割」と「プロジェクトの作成」を説明します。
プロジェクトとは
GoogleCloud上の作業フォルダ
GoogleCloudを利用する際は、「プロジェクト」という単位を作ります。このプロジェクトは、GoogleCloud上の各サービスを利用するには、必ず指定するものです。GoogleCloud上の作業フォルダの様なもので、GoogleCloudの各サービスをグループ分けして利用する事が出来ます。「プロジェクト」は次の様な使い方をします。
- その名の通り、プロジェクト毎に使い分ける
- ウェブサイトやアプリ毎に使い分ける
- 部署によって使い分ける
- 顧客によって使い分ける
「プロジェクト」毎に利用料金・権限が分けられる
GoogleCloudの「プロジェクト」の特徴として次の2つのメリットがあります。
プロジェクト毎の課金と予算アラートの設定
GoogleCloudでは、プロジェクト毎に課金されます。GoogleやAWSの料金体系は、電気料金など光熱費と同じ様に従量制(使った分だけ課金される)のものが多いので、複数の同じサービスを利用していても、料金が異なります。その為、1つのプロジェクトで管理してしまうと、何にいくら請求されるのか?などの課金データのレポート等が煩雑になってしまいます。そこで、プロジェクト毎に課金を分ける事で、このプロジェクトはいくらのコストが掛かっているという事が把握する事が出来て、予算の見直し・プロジェクトの見直しなどの参考データとして活用する事が出来ます。
もう一つ、プロジェクト毎での課金で重要になるメリットは、予算アラートの設定です。前記の通り、従量制課金の為、想定外の支払いが発生してしまう事があります。これ防ぐ為に、「予算アラート」を設定して料金が設定額を超えた場合にアラートメールを送信できる機能があります。設定した金額に利用料が到達したらアラートメールが送信されるので、対処をする事が出来ます。
設定予算を超えた時
「予算アラートの設定」の設定は、あくまでもアラートを通知するだけの機能であり、利用が停止される訳ではございません。従って、アラートが送信された後、何も対処しないとそのまま課金されていく事になります。
これを防ぐために、自動で利用を止める仕組み(スクリプト)を組み込むことも可能です。例えば、あるAPIを利用していて、そのAPIの利用料が設定した金額に達した場合は、APIの利用を停止して別の手段に自動で切替するといった仕組みを作る事が出来ます。
ただし、この自動化を導入するには別途費用が発生します。そのため「自動化にかかる費用」と「それによって防げる課金リスク」を比較したうえで、導入をご検討いただくのが望ましいです。
プロジェクト毎の権限設定
GoogleCloudの各サービスの権限設定は、プロジェクト毎の権限、リソースやAPI毎の権限など柔軟に設定が出来ます。
例えば、あるプロジェクトで利用する全てのサービスについて、特定のユーザーに権限を与えたいという場合の設定も可能です。
ただし、このような権限付与を行う場合、プロジェクトが分かれていないと、そのユーザーは関係のないリソースやサービスに対しても権限を持つことになり、セキュリティ上望ましくない状態になる可能性があります。
「My First Project」について
Google Cloudの利用開始手続きが完了すると、予め「My First Project」というプロジェクトが作成されています。新しいプロジェクトを作成しなければ、この「My First Project」上にサービス追加されます。
特に、Google Cloud を今後自社サイト以外で利用する予定がない場合は、「My First Project」のままでも問題ありません。Webサイト以外での利用が必要になった場合に、改めて専用のプロジェクトを作成する形でも良いでしょう。
ただし、将来的に利用形態が変わる可能性は未知数です。そのため、「My First Project」を使い続けるのではなく、自社Webサイト用に専用プロジェクトを作成して利用した方が、後々の管理や運用の面でメリットがあります。
また、「My First Project」のプロジェクト名は、後で変更が出来ません。その理由から新しいプロジェクトを作成して利用する事をお勧めします。
GoogleCloudにプロジェクトを追加する手順
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画面左上に表示されているプロジェクト名をクリック
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プロジェクト一覧画面で「新しいプロジェクト」をクリック
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プロジェクト名を入力して、「作成」をクリック
プロジェクト名は、日本語は使えません。半角英数字で命名してください。
プロジェクト名を入力して、「作成」をクリックするとプロジェクト作成完了です。
作成したプロジェクトを選択
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プロジェクト一覧から、作成したプロジェクトをクリック
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選択したプロジェクト名を確認
赤枠部分に選択プロジェクト名が表示されますので、確認します。
目的のプロジェクトを選択したら、このプロジェクト用のサービス追加、設定などを行います。